🩺導入文
こんにちは、トッキーパパです。
今回は、私が看護学校で指導している「心肺蘇生法(CPR)」の演習で、学生たちの目の輝きが変わった“ある一言”についてお話しします。
看護技術をただ「やり方」で終わらせず、「想い」とつなげることで、演習は一気に“命を救うリアル”に変わります。これから技術演習に取り組む看護学生の皆さんに、ぜひ読んでほしい内容です。
■「技術」だけじゃない心肺蘇生法
心肺蘇生法(CPR)は、呼吸や心臓が止まった人の命をつなぐために必要な技術です。
看護学生の皆さんも、胸骨圧迫・人工呼吸・AEDの使用方法などを、まずは一人でできるように練習します。
その後、実際の現場を想定した「チームでの蘇生演習」に進みます。ここでは、連携・声かけ・判断力など、技術だけではない“チーム力”が求められます。
でも、最初のうちはどうしても「人形相手の演習」になってしまいがちです。
命を預かる重みや、その人の背景にある「家族の想い」にまで、なかなか意識が届かないこともあります。

■学生たちの目が変わる“一言”
そんなとき、私は学生にこう問いかけます。
「皆さんが目指す看護師は、人形に対して技術ができる人でしょうか?」
「救急の現場では、家族は待合室で助かってほしいとただ祈ることしかできません。けれど皆さんは、その“祈り”の中に立ち、命をつなぐ存在です。」
「患者さんの命には、ご家族や周囲の人の願いが詰まっています。その想いを背負って蘇生にあたることが、看護師の役割なのです。」
「皆さんからは、その想いが伝わってきません。」
この言葉を伝えると、学生たちの表情が変わります。
チームでの声かけが増え、「絶対助けたい」という雰囲気が演習の場にあふれてくるのです。
助産師を目指す学生は、妊婦の人形だけでなくお腹の赤ちゃんにまで
「頑張ってね。お母さんも頑張ってるから。」と声をかけるようになります。

■技術は「想い」を届ける手段
私は常々思っています。
看護技術は「手順」ではありません。
それは、“患者さんと家族の想い”を背負って届ける「手段」なのです。
だからこそ、学生のうちからその意味を知り、体験しておくことが何より大切だと感じています。
✨まとめ:看護学生へのメッセージ
看護学生の皆さん。
ぜひ、演習のときに“患者さんの背景”や“ご家族の想い”に思いを馳せてみてください。
あなたの「助けたい」という気持ちは、必ず行動や声に表れます。
そしてそれが、本当に命をつなぐ力になるのです。
「救う」のは、患者さんだけではありません。ご家族もそうですが、何よりもあなた自身を救うことにもなります。
